What's "任天論"

「ビデオゲーム」とは,先端エレクトロニクスと人間の根源的なエンターテイメント精神を融合した究極の2.5次元「娯楽」。「ゲーム業界」とは,並立するアーキテクチャホルダーと独立したコンテンツサプライヤーと初期集中型の消費者の集合。そして「任天堂」とは,京都における独特の経営スタイルと天に任せられた運から成る唯一無二の娯楽メーカー。

ビデオゲームは,少資源国日本において輸出率の高い,数少ないコアコンピタンスであり,高次の財です。それがどのように作られ,どのように遊ばれるべきなのか,日本経済の明日をも決める重要な論題であります。

このブログは,WiiとNintendoDSの情報を中心に,「任天堂」という視点からゲーム業界全体を見据え,考える「任天論」を展開したブログであり,任天堂好きの日記のような側面も往々にしてあります。任天堂好きだからこそ,無批判であってはならないというスタンスから,わりと厳しい内容になっています。

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2007年06月14日

タッチペン操作と十字キー操作 - DSゼルダの例から

ゼルダの新作は、既存の歴史のあるアクションゲームをタッチペンで置き換えた一つの例となった。

以前に、本サイト(現在休止中)で言及したことだが、
DSというハードが出た際に、タッチペンで操作するということと、
十字キーやボタンで操作することの違いとして、タッチペンの操作の場合には、
「指示」という意味合いが濃くなることを指摘した。「誘導」と言っても良いだろう。
ゼルダの件で言えば、妖精を移動することによって、リンクをそちらに導く、
という操作になっている。十字キーやボタンで操作するのであれば、
自分の押したボタンにダイレクトにリンクが行動するので直接的で、
自分がリンクになった気になりやすい。この性質は、Wii版ゼルダでは、
より直感的でプレイヤーとキャラクターを近づけた操作方法となったが、
DS版では、逆にプレイヤーとキャラクターは間接的な関係となっている。

既存の「指示」「誘導」ゲームの例として、ナムコの『ハロー!パックマン』というゲームがある。
これは実は面白い。もちろん勝手にキャラクターが動くというゼルダとは違う面もあるが
いわゆる、キャラクターになりきってプレイするゲームではないという点では同様だ。
つまり、こういうゲームはこういうゲームとしてのジャンルであって、
系統立てられたアクションゲームのシリーズとしての1作とは違う。

ゼルダDS版にしても、プレイすれば面白いだろうと思う。
だが、リンクになりたいプレイヤーの希望からはやや乖離しているに違いない。
同じ「直感的」な操作と言われても、DSとWiiでは、全然意味合いが異なっている。
ゼルダというゲームは色々なチャレンジをしてきたゲームであったと思うし
このような操作変更はむしろ意欲的と捉えるべきではあるが、
それが吉と出るかどうかは、発売してからでないとなんとも言えない。

私が個人的に思うのは、「キャラクターとプレイヤーの一体感を持ったゲーム」というのが
脳トレやお料理ナビのような「自分が主人公のゲーム」と
DSゼルダのような「キャラクターを誘導するゲーム」との間にあって
DSにおいて、その2つの端っこがむしろ新しいのだが、端っこに押されて中間が埋もれてしまう
ということは少し寂しいという感情的なことだけである。
posted by Madick at 07:41| Comment(0) | TrackBack(0) | コンテンツ論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月23日

ちょっとかっこいい?Touch! Generations

Gマーク

これは,新しいTouch! Generationsのマーク,ではありません。
Nintendo of Canada
のサイトで見つけた,
カナダ版Touch! Generationsのマーク(と思われる)です。
(あ,よく見たらゲームキューブのフォントですね)


TG
←日本の。

なんだか日本のと比べるとカッコイイと思いませんか?
WiFiマークなどは同じなのですが,このマークだけ変えているのには何か理由が?
ちなみにこのマークはカナダのサイトだけのようです。
posted by Madick at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談・余談・etc | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月22日

スマブラの音楽がすごい。

スマブラ拳!!
がオープンしたわけだが。

コンポーザーがスゴイわけです。
これって任天堂っていう会社がすごいのか,桜井氏の人脈力がすごいのか,
はたまたスマブラっていうゲームがすごいのか,任天堂ゲームの曲の魅力がすごいのか。
彼が独立したからこそ,こういうのができたし,そういうゲーム作りに共感した人が多かったとも言えるかもしれない。
なにはともあれ,どんなにゲーム音楽に詳しくない人でも一人は知っているであろう陣営です。

私としては近藤浩治氏はもちろんのこと,ロマサガの伊藤賢治氏やクロノトリガーの光田康典も好きだ。
アクトレイザーの古代祐三氏も。有名どころばかり挙げてしまった上に全部スクウェアエニックスのゲームだ。
確かにスクウェアの音楽は昔から好きである。ゲームはそれほど好きでもないが音楽は最高だと思う。

スマブラXは音楽だけでも買いのソフトになりそうだ。
posted by Madick at 18:29| Comment(0) | TrackBack(1) | コンテンツ論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

リズム天国アーケード

リズム天国アーケード版登場!
素晴らしい。

ヘッドホンとかつけてくれたらうれしいんだけどなぁ。
ゲームはほとんどGBA版の移植でいいと思うよ。
2人同時プレイぐらいでいいね。新しい部分はね。

それよりこのカワイイ筐体欲しいなぁ〜


この流れでDSかWiiが出るなんて言ってる人もいますが
こういうのは引き際も大事なんであんまり続編出して欲しくないなぁ。

新曲ばっかりでゲームも一新,システムは全く同じという続編ならまだ許す。
ゲームモードごてごてつけられるのは好きじゃないな。

メイドインワリオにしてもそうだけど
なんかイヤだよ。飽和状態だし,ワリオ頼みみたいな感じだし。

一番面白いのは,ポリゴンスタジオのサウンドボンバーであって
メイドインワリオにした時点で既に質落ちてるんだから。
なんか要領あまってるから色々つめこむみたいなのいらないよね。

公式サイト
iTmedia +D Game
Nintendo-inside
posted by Madick at 19:01| Comment(0) | TrackBack(0) | コンテンツ論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月02日

試行錯誤から早く次の段階へ

決算説明会の質疑応答から少しずつ。
http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/070427qa/index.html


※以下のQ及びAの内容は必要な部分のみ抜き出した上でさらに要約してあるため,
正確な内容や文面については必ず上記ページにてご確認いただくようお願いします。


Q2,DS向けタイトルの増加について,単純にマーケットの拡大と考えるか縮小要因となると考えるのか。という質問。
A,増えることは喜ばしいが,ただ喜んでいられない。お客様の有限のアテンションの中から,どのように必要なものをお知らせするか,期待を裏切らないようにするか,今後の重点課題として取り組まなければならない。

煮え切らない答えに感じたのだが,この質問は非常に重要な質問だと思う。64時代に少数精鋭を掲げて,失敗した経緯があるが,岩田社長に代わってからは,再度,ソフトメーカーとの関係拡大が目標であったわけであり,しかも一気にそれが実現した今となっては,その選定が今一度重点課題になってきたことは間違いない。

私は近頃感じているのだが,スーパーペーパーマリオのエントリー
でも書いたと思うが,任天堂内で開発されるゲームに関しては高い水準を保っているけれども,他社開発のコンテンツを受け入れる際にその審査に関して水準が下がってしまっているのではないか。セカンドパーティのゲームでもそう感じるのだから,サードパーティについてはなおのことだろう。その要因としては,岩田体制がソフトメーカーとの関係拡大をひとつの目的としてきたことと,社内のソフトタイトル数向上問題やWii及びDSにおけるネットワークインフラやオンラインコンテンツ(Wiiチャンネルの更新作業や各個別ゲームに対応した追加データ)などの副産物的作業により,開発者の本来的な開発以外の部分での作業が増加していることがあると考えている。

特に問題視したいのは,後者の副産物的作業である。ネットワークや追加データ等は任天堂が目指してきた夢のゲームの在り方ではあったが,一方でそれが実現してしまったことで,オンラインに対応させたいゲームが増えてくることにより,それぞれのゲームに追加データを供給しなければならなくなった。簡単にそれらのサービスを打ち切るわけにはいかないので,これは,ソフトが増えれば増えるほど増大していく問題だ。これはオンラインゲームを考える上での根本的な問題であるかもしれない。あるソフトに注力できるメーカーなどは良いだろう。例えばPC上でのオンラインゲームでは少数のゲームを長期的に運用することに注力しているから,コンテンツ数はコンシューマゲーム機市場ほどには増えてないし,その分サービスも飛躍的に増える心配はないと言えるが,任天堂の場合はそうではないだろう。特に質疑応答の中でもあったが,任天堂は従業員の数から言って決して大企業ではないので,人員をどうするのか,増やすとすれば収益が急速に減退したときにどうするのか,という問題にもぶち当たる。

Q6,アメリカ市場での戦い方について。
A,ブレインエイジが,ヨーロッパでは3万本にもかかわらず,アメリカでは1万本なのはなぜか,というコミュニケーションをしている。一方で,Wiiスポーツなどには手ごたえを感じている。

アメリカ市場のキラーコンテンツは「ブレインエイジ」ではなく,どう考えても「ヘルスパック」だと思うが。あとは「グリーンパック(環境対策ソフト)」があればなお良い。例えばペットボトルなどの再利用方法を詳しく解説した辞書タイプのコンテンツにし,それを実践したことで記録がつけられるようにし,そのことが地球の環境にどれだけ寄与したか,例えば南極の氷に影響したり,地球を表示させて森林が増えるなどのシミュレーションができるソフトを発売すれば,ゴア氏の推薦なんかもあって,クチコミや一般メディアを利用して販売本数を増やすことが可能だったりするかもしれないね。

Q12,DSのプラットフォームの寿命をどう考えているか。次世代ということも含めて中期的なビジョンを。
A,シングルアーキテクチャが社会のインフラとして役立つことができれば,例えば携帯電話のような台数のものがシングルアーキテクチャで動くことの有益性を考え,寿命を長くできるさまざまなチャレンジをする。

シングルアーキテクチャの普及拡大は,経済学では「ネットワーク外部性」というのだが,例えばWindowsを利用する者が周りに増えることによってファイル形式の非対応などといった問題が減り,Windows自体の効用(有用性)が上がることと同じで,確かに有益だ。

一方で,「独占」の問題をも考慮しなければならない。DSの普及が国民的なものとなり,娯楽だけでなく生活圏にも利用が及んでくるとすれば,そのアーキテクチャを一企業だけが生産し続けることには問題が生じる。実際のところそこまでいくとは私は考えてはいないが。というか,消費市場の自然的独占ならまだ良いが,SFC時代などに批判の矛先となった供給市場の人為的独占の再来には特に気をつけなくてはならない。

Q16,久多良木氏のヘッドハンティングの可能性について。
A,それはないのではないか。

いつも慎重というか無難なコメントをするのに,この可能性についてはほぼ断定的に否定したのがちょっと面白かったので取り上げてみた。

Q17,セカンドライフについてどう考えているか。
A,私個人はほとんど興味を持っていない。将来ものすごい存在になるとも思っていない。それは現代を生きる人間には時間やエネルギーが限られている。人間が何かをインプットしたことに対して,ご褒美があるのがゲームである。

これはやや聞き捨てならないと感じた。セカンドライフにはビジネス的にしろ,バーチャル的にしろ,なんらかのインプットに対するご褒美があることも間違いなく,そういう意味でセカンドライフはゲームと言えるのであり,岩田氏の言葉は必ずしもセカンドライフ=ゲームということを否定していないと言える。

だが,興味がない,と言っているのはゲームとして見ているが,任天堂の目指すものと違うので興味がない,というのが大筋で言いたいことだろう。つまりソニーのPSなどに対するいつものスタンスと同じである。

しかし,私はセカンドライフとどうぶつの森は,同じ類のゲームと考えている。もちろん貨幣の現金化など全く異質な面は持っているが,根本的にバーチャル世界での暮らしをすることでは共通しているし,バーチャルだからといって実在の人間とコミュニケーションをとることを目的としていることも共通している。セカンドライフの目標がどのへんにあるのか私は知らないが,任天堂がどうぶつの森とセカンドライフを比較し,その差異性や意味づけなどをしっかりと考えて欲しいとは思う。


別にまとめというわけでもないが,今回の質疑応答ではツッコんだ質問が多かったというようには感じた。DSの普及,Wiiのローンチという状態で,次の段階をどうするか,というもやもや感が,それだけ投資家にあったのではないかと思ったし,実際私はそう感じた。岩田氏の回答からは,試行錯誤の繰り返しがまだ続いているというように思われた。

以前に,任天堂は次の夢を見れるか
,というエントリーで書いたような,次の具体的なビジョンが見えない状態が今はある。それが今はいいが長く続くと,娯楽企業としては期待や消費者の注目を失ってしまう。やはり,人員的な企業規模に比べて,コンテンツが拡大しすぎてしまっているような感はある。ソフトを多く出すということではない意味においての回転率を上げることで,消費者をワクワクさせ続ける必要性が高まってきているのではないだろうか。
ラベル:任天堂 決算
posted by Madick at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営・組織論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月28日

パネポンは最高

ということで。
めちゃくちゃ面白いです。
ハマってます。
アマゾンさんが配達遅いから,今日からやってるんですが
たまらなく懐かしい。

タッチペン操作も思ったより使いやすかったんですが
手でパネルが隠れてしまう時点でどう考えてもハンデになる。
あと狙ったパネルじゃないのが動いてしまったり。やっぱり横持ちがしっくりきますね。

詰まってからゲームオーバーになるまでの時間が若干長くなったような気がするのとか
やや調整されたかな?という感じ。気にはならない程度です。
ネット対戦したときにXBANDのようなタイムラグまで再現されたら嬉しかったんだけど(笑)

というわけで対戦者いつでも募集してます。
フレンドコードは,455364-775694です。
死後ゴミ無視,七頃駆使。なんじゃそりゃ。
機会があればボイスチャットもやってみたいなぁ。
ラベル:パネルでポン
posted by Madick at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | コンテンツ論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月22日

スーパーペーパーマリオレビュー

スーパーペーパーマリオはクソゲーだった…





とまでは言いませんが
期待を激しく裏切るような普通の作品に成り下がったことは否めない。

まず,「おつかい」ゲームの要素が多すぎる。
例えばピュアハートのはめるところを探す作業を毎回探さなければいけない苦痛。
アクション面がなかなか遊べない。
とはいえ,実際のところ3Dで作ってるわけだから,1ステージ作るにしても簡単ではないことは分かるので
その埋め合わせに「おつかい」があるのかもしれないが,それにしても「おつかい」がけだるい。

次に,ストーリー,セリフまわしがくだらない。
イラストは一見,子供向けかと思いきや,
内容的には大人向け(というより子供には通じない)に思える内容が多々見られる。
かといって大人の冒険心をくすぐりモチベーションをあげるようなストーリー展開では決してないし,
そもそもオタクのカメレオンなど,キャラ設定がくだらない,
そういった現実社会とノワールの世界,マリオの世界の3つが混沌として交わっているストーリーに興ざめ。
さらには,イエス,ノーなどを答えさせる場面ではどちらでもいいような質問にやたら時間をとらせる。
ゲームのテンポを損なっているだけでなく,萎えさせる。

さらに,無理やりWiiリモコンの操作をねじ込んだ点。
例えば隠し扉等を見つけるぐらいならまだしも
アイテムを使った際にリモコンを傾けろやら,眠らされてリモコンを振れ,など,いちいちめんどうくさい。
そんなことに誰も喜びを感じないし。
急にWii対応にさせられて困ったのは分かるが無理やり感がにじみ出ている。

もっと言えば,肝心のアクション面でさえ心地よくない。
ダッシュしてジャンプして,というマリオならではの気持ちよさは消え
ダッシュのできないマリオを操作する中途半端なマリオアクションをしなければならない。


もちろん良い点がないわけではない。
ドットマリオなどオールドファンを喜ばせる要素,次元ワザで隠れたものや抜け道を探す楽しみ,
特に,後者については,このゲームのウリであるだけあって
ついつい次元切り替えをやってしまう面白さはある。

しかしその面白さを得ることをインセンティブとして
すごくけだるいおつかいとセリフまわしを乗り越えるという試練をクリアしなければならない。

私はRPGは嫌いなので,ISのこのシリーズとしてはマリオストーリーしか遊んでいない。
それでもあれはRPGだからそれはそれと思っていたが
今回はアクションゲームなので喜んで買った。
しかし,このゲームはアクションファンを対象としているのか
アドベンチャーファンを対象としているのか,RPGファンなのか
さらには子供向けなのか大人向けなのか。
もっといえばGC向けなのかWii向けなのか
ターゲットがいまいちピンと来ない部分ばかりで中途半端感でいっぱいである。

もっと気になるのは,マリオクラブの評価は最近どうなっているのか
任天堂の承認が緩くなりすぎていないか,ということが心配になる。
マリオクラブのスタッフが甘くなってきたとは思いがたいので一定の評価は得ているのだろうが。
任天堂の開発部によるソフトの質が落ちたとは感じない。
ところが他社によるソフトの承認基準が以前に比べ,緩くなりすぎているのではないか。
自社のことに終われ,対応しきれない面が多いのか
ソフトラインナップのために基準を甘くしているのか。
どちらにしろ期待を裏切ることはやめてもらいたい。


いろいろ悪く言ってきたが
それでも一応全アクションステージを遊んでみたい
その一心で,とりあえず最後まで行くつもりではいる。
posted by Madick at 03:13| Comment(0) | TrackBack(0) | コンテンツ論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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